こんぬづわー、元・盛岡市地域おこし協力隊きのぷーです(*> ᴗ •*)ゞ
今日は、宮城県丸森町に基盤を置き、地域産業活性化を目指す地域商社株式会社GM7様の仙台オフィスを訪ねてきましたーレポートをお届けします!
地域商社事業の開業を志す者として、同社の取り組みを通じて東北における地域商社の在り方について、知見をお伺いしてきました。是非最後までお付き合い下さい(^∀^)ノ
早速行ってみましょう!
今回の目的だよっ
今回は、株式会社GM7仙台オフィスにて、同社執行役員の濵野友也氏と面会致しました
濵野氏は宮城県丸森町地域おこし協力隊員として、同町の地域商社で活動中(同社は丸森町における企業派遣型地域おこし協力隊の制度を活用)。幅広い事業を展開している同社の取り組みと、東北における地域商社の在り方や今後のインバウンド戦略について、知見を伺いました。
株式会社GM7について
概要
東北経済活性化を目的としたインバウンド・訪日観光に関連する事業を展開する株式会社VISIT東北の子会社として、丸森町や地域住民と共に創業。「世界が求める未来を丸森町から創造し続ける」でとのミッションを掲げ、丸森町の地域資源(農作物や観光コンテンツ)をクリエイティブに魅せ、国内外へ営業・販売している。
事業内容
地域商社事業
特産品の販路拡大やデザインコンセプトの確立、WEBマーケティング、オリジナル商品の企画開発,他地域や既存ブランドとのタイアップ商品の販売等を行い、国内外に発信・販売。自社直営によるコンセプトショップ『MARUPHORIA』の展開・独自ルートの構築を手掛ける。
同社がビルワリーと共同開発したオリジナルビール。左から角田市、一関市、京丹後市と生産者が全て異なります。
ふるさと納税運用代行
ふるさと納税制度を通して「地域のファンを作る」ことを目標に、WEBページの立ち上げから返礼品の企画・開拓・管理、運用人材の育成支援などのサポートを実施。丸森町の楽天ふるさと納税の運用代行を行っている
農業生産事業
持続可能で未来志向の農業を実践し、地域の農地を守り、観光に貢献することを目指す。若いメンバーが新たな技術を活用し水稲や丸森町の農産物(桑、柿、タケノコ)を栽培する他、アクアポニックスを通じ「一次産業と人々がより身近になる」ための活動を実施
飲食事業
お客様にお祭りの時のように笑顔で楽しんでほしいという思いを込め、ジェラテリア・ラフェスタを2017年にオープン。地元食材をメインに美味しいジェラートをお届け。生タピオカ専門店「どっと堂」や仙台港アウトレット店も加わり,丸森町に愛されるお店を創造中
旅太鼓事業
宮城県丸森町太鼓集団「旅太鼓」を2018年8月に結成。笑顔を増やすことをミッションとし、国内外での演奏活動やインバウンド観光客をメインターゲットに太鼓体験を提供。楽曲提供やワークショップなども臨機応変に対応可能。
同事業は濵野氏自身の和太鼓経験を活かし、協力隊の業務の一つとして取り組んでいたものを同社の方針で事業化され、プロ転向(同氏が代表)
観光事業
宮城県丸森町をはじめとし南宮城エリアを中心とした宮城県内のツアーを造成。ランドオペレーターとしてツアー企画や予約手配、旅行代理店様とタイアップしお客様のニーズに合わせたあらゆるツアー提供も可能。これまで20ヵ国以上の国お客様をお迎えした実績を持つ
事業内容が幅広いのがオドロキ。これについて質問したところ
GM7は丸森町活性化のため会社。そのためなら何でもやる。
きのぷーメモ(面会要旨)
“Global” “Marumori” “Seven” を縮めてGM7
- G(Global)
国内市場のみならず、今後の主戦市場になるマーケットとして地域を代表して国際市場を作る - M(Marumori)
丸森のために存在し、丸森の現状を壊すことなく新しい丸森を創造する - 7(seven)
同社が考える、地方創生に必要な7つの要素(遊び、文化、自然、健康、教育、国際、仕事)を新たに創出する
- 最初は地域商社事業、インバウンド事業からスタート
- VISIT東北にインバウンド事業や商品開発→テストマーケティング→販売のノウハウがあったのが強み
- 2〜3年後に飲食と農業を始めた
- 岩手では「世界遺産平泉・一関DMO」や「パソナ東北創生」とも協力関係にある
- 先述の通り、最初は協力隊業務の一環として始めたが、外国人に人気が出たことから事業化、プロ転向。海外公演(台湾,ドイツ)も実現
- 仙台を代表するおもてなし集団「伊達武将隊」との共演も好評。将来は宮城を代表するトップアーティストを目指す
- メンバーは演奏家専業ではなく、全員が農業やIT系など複業し、1人が複数のプロフェッショナルを目指している。旅太鼓を通じて地域を結びつけることが活動の最たる目的。同事業ではKPIは設けず、関係人口の受け口にしている
復興補助金を活用し、丸森町農林課との連携で商品開発、ECサイトなどで販売。スタートダッシュはよかったが、今後は獲得した顧客に売れる商品開発・販売の取り組みが必要と考える。お客さんを作り、作ったお客さんに売れる商品を作る
福島県二本松市の地域商社「あきんど」が、福島県内の道の駅において、売店の棚にある商品でここに誰が何を買うのかを下調べしてから商品開発に取り組んだ
棚を作ってすぐに商品を置かず、マーケティングをしてから売れる商品を開発した事例をGM7でも参考にしたいとのこと(ちなみにこの事例で開発された商品は「ちょい足しえごまラー油」)
外国人が日本の旅に求めるもの→「精神性(mindfulness)」
それ故か、神道に興味を持つ外国人が多いとのこと。また、地域の習慣(例えば畑仕事や寺社仏閣の境内の掃除)についても、どういう思いで行動しているのかに興味がある。
「旅を終えた後にどんな得があったのか。旅する前後でどう人生に影響があったのか。」そこに旅する価値を見出している。だから「地域に特産品が無い、祭りがない。(だから観光客を呼び込めない)」というのは違う(のではないか)。ストーリー、ドラマ、精神性で訴えかけることが大事
丸森町の商品を買うことで「地域に参加する実感」を醸成。リアルタイムで地域に生きる人の心ざしを応援する人たちの存在(を大切にする)
変化と現状維持のバランスをどう取るか。地域に愛されながら世界に情報発信をしていきたい
感想
先月、かつて勤務していた株式会社諏訪工芸の諏訪社長と面会した際に「宮城で地域活性化に頑張っている人がいるよ」とご紹介いただいたことが縁で、今回の面会が実現しました
「地域のため」「地域と(地元以外の)人とを結びつける」との熱い思いを持った青年たちが丸森町を拠点に溌剌と活躍していることを知り、若い世代の皆さんの頑張りと知見に大きな気付きと刺激を受けました。
共に東北で頑張る仲間として、仲良く頑張っていこうと約し合いました。これからが楽しみです。