【盛岡市地域おこし協力隊が】岩手県遠野市で「反骨の酪農家」の熱い思いに【感動した話】

【盛岡市地域おこし協力隊が】岩手県遠野市で「反骨の酪農家」の熱い思いに【感動した話】
きのぷー

こんぬづわー、元・盛岡市地域おこし協力隊きのぷーです(*> ᴗ •*)ゞ

今日は、岩手県遠野市の有限会社多田自然農場様を訪ねてきたお話です。

先日、遠野市役所で産業部六次産業室の職員の方と面談した際、地元遠野で輸出ビジネスに取り組んでおられる同社をご紹介いただき、ついに多田克彦社長との面会が実現しました!

これまでの取り組みと今後の展望について話を伺って参りました(^∀^)ノ

早速行ってみましょう!

今回の面談には、遠野市の六次産業室の室長さんと主任の職員の方が同行して下さいました。私メインというよりも、遠野市の職員の方との面会の場に私が同席できた、といったほうがいいかもしれません

きのぷー

私一人では実現できてなかったかも・・・

目次

多田社長の熱い思いをとくとご覧ください

多田社長に初めましてのご挨拶が終わるや、いきなり「多田節」全開で熱い思いを縦横無尽に語って下さいました

きのぷー

多田社長の熱さは話には聞いてましたが、予想斜め上に凄かったです

多田自然農園さんの戦い

強力、優秀なパートナーあっての多田自然農園の成功

人脈作りに5年。日本IBMに勤務されていた、語学に堪能な荘司さん(製造部長)入社後のエピソードを伺いました

  • 風の丘に出店したとき、人は来るけど売るものがプリンしかなかった
  • 荘司さんをイタリア・ミラノに派遣しジェラートを研究。またサレルノにも滞在しチーズ作りの修行。本場の原産地でカマンベールの勉強し商品開発を重ねられた
    • そうすることで「世界で戦える力」を身につけられた(社長曰く「そうしないと(世界で戦える力が)身につかない」)
  • ワシントン大学(シアトル)でチーズの勉強会→座学だけでなく実践も重視した講座
  • チーズとワインに合うパン作りにトライ。パンにレーズン・干し柿・グランベリー・イチジクを入れた
取引相手国について
  • 今はアメリカとシンガポールが中心。毎日のように商談している
  • 台湾では青森りんごが飽きられ始めている。台湾輸出ビジネスの先駆者と自負している
  • 環太平洋を攻めた。日本のコメはアメリカで日本の半額で売れる
  • 将来はフランス・アルザスに自社製品を逆輸入させたいし、中国にも進出したい

とにかく行動

自分で動いて、自分で仕掛けて、自分でアメリカのイベントに行って人脈づくりをしてきたし、商品を作ったら海外に提案してきた。

「おいしいね」と言ってもらえたら、それが評判になる。だから(自社で)色んな商品を持っていないといけない。

何回も何回も現地に足を運んだ。そうしないとアイディアが出ない。私(多田社長)もそうやってアイディアを磨き上げた。磨き上げれば、海外でも売れる。誰よりも汗かいてるから、売上があがってるんだ。利益が出ないと投資もできない。投資し、人にも会う。

きのぷー補足MEMO
  • 自社製の赤カブの千枚漬を開発。売れてる
  • 野生のホップ(無農薬)から取れる天然酵母を使ったパンの開発にも成功→パン屋をやりたい人を募集中

根本的な経験を積まないといけない。商社的なやり方では売れない。産地を自分で開発しないと説得力がない。

自分で販路を辿るのはお金がかかるが,海外に出たい人は多い。これまでも自ら引き連れて海外にも行ったことがあるが、ついてこれなくなった

ストーリー性を訴えかける

ストーリーのシナリオを描き、お客様に訴えかける。

どういう場所で作っているのか、ドローンを活用し感動的に伝える。また、生産・製造・流通・販売それぞれに、お客さんに訴えかけるストーリーを作っていく。これらは組織として身に付けないといけないことだ。

加工品のストーリーも見えるように。例えば「遠野産チーズ」だけでは弱い。「遠野産チーズを使ったピザ」、そこまでストーリーを描くことだ。

変化を取り入れた経営

アメリカは(常に)変化を求めている。話題性のある商品を1ヶ月サイクルで替えてきた。日本の流行は持って2ヶ月。パッと売れるとすぐ落ちるので第2弾、第3弾を出していく。変化を取り入れた店舗運営をしてきた

日本の消費スタイルについての例

例:東京駅の菓匠三全 東京限定の色違いの萩の月を販売したら長蛇の列ができたが、2ヶ月で落ち着いた

岩手、遠野への思い

遠野はチャンスが大ありだ。遠野の良さを追求している人がほどんどいない。春夏秋冬、色々なところや色々なものにアイディアがある。一つのテーブルの食卓を全部遠野のものにしたい!

岩手の行政は貿易に対して弱い、青森は強い。岩手は国内(市場)しか見ていない人が多い。

伊賀の里モクモク手づくりファーム(三重県伊賀市)に注目している

地域おこし協力隊、若い人に期待したいこと

「道の駅 遠野風の丘」の活用を。若い人に出店してもらい。チャレンジしてもらう。売れる売れないは二の次。チャレンジするアクションが大事。そうやって、ビジネスセンスを身に着けていけばいい。

協力隊の活動の場がわかるよう、市民の中へ。(きのぷー注:協力隊員がどのように活動し、地域に貢献しているか、市民に知ってもらえるようなアプローチを、という趣旨と思われます)

きのぷーへのアドヴァイス

多田社長からのアドヴァイス
  • 企画、立案、仕掛け。自分でやる
    • 海外に出る前に、まずは海外に持っていけるような商品を自分で作りなさい。武器として何をもっていくか、だ
  • 売れないところからがスタート。そこからどれだけ知恵を絞れるか
    • 日本のトップを越えるものをつくらないと海外で通用しない
  • チームで動かないと(単独だと)難しい
  • これから必要なもの
    • 情報と行動
    • 語学ができる人
    • 他にはないオリジナリティ
    • 日本の風土が感じられる商品
  • 単独でモノを売るのが難しい時代にきている。世界にないものを売っていかないといけない。輸出と難しく考えない。シンプルに考えること
  • 自社だけでできないなら(他県の業者との)連携は必須だ
    • 例:いわて牛 生産は優秀、加工業者が弱い→県外の業者に加工を依頼している

多田社長との面会を振り返って

ご自身の商売や遠野に対する熱い思い、周囲の反対の中を地元の明るい未来のために全力で事業を推し進めてきたことなどを初対面の私に惜しげなく語って下さり、感謝の思いでいっぱいです

多田社長のように、これほどまでに海外展開に意欲的、情熱的な方が岩手では少ないのではないかと思いました

また、多田自然農場成功の秘訣は、多田さんご自身のビジョンと圧倒的な行動力はもちろんのこと、荘司さんはじめ優秀なパートナーがいらっしゃったからだと知りました

一方で、地域おこし協力隊をはじめとする若い世代が地元地域で活躍されていることについて、人一倍理解し、応援し、惜しみない支援もされるなど、後継の青年たちの育成にも全力です。

きのぷー

若い世代を信じ、全力で応援し、また自らも結果が出るまで行動し続けてこられた多田社長の姿勢に学び、自らも体現していこうと決意を改たにした一日でした

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